宝仙季報 No.157
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宝仙学園小学校12宝仙学園幼稚園ICTは、ツールであってゴールではありません。しかし、将来必須のツールです。食育を通して、心身ともに成長する過程を大切にしています。 宝仙小のICTと言えば、おかげさまで、日本の教育界では一目置かれるようになってきました。皆さんは、ICTは何の略だかご存知ですか?  我々教員にとっては、「I いつも C ちょっと T トラブル」なものであり、「I いまだに C ちゃんと T 使えない」ものでした。だからこそ、「I いまから C ちょっとずつ T 取りくもう」を合言葉に、2016年度から本格的にICT教育研究に力を入れてきました。その中で、保護者の皆様には「I いっしょに C 挑戦 T テクノロジー」と伝えてきました。言葉通り、保護者対象のICT教育体験会や説明会などを数多く実施し、また授業参観では、日頃の成果を見せるべく積極的にICTを使ってきました。トラブルで授業が止まる、なんてこともありましたが。  そうして、目指す姿を保護者の皆様と共有しながら、ともに新しいことに挑戦し続けてきたからこそ、今があると感じています。ICTは、ツールであってゴールでは 満三歳児クラスでは、親元を離れて初めての集団生活になります。「いただきます」の挨拶やスプーンの持ち方をはじめ、クラスのみんなで同じ給食を食べる楽しさを伝えていきます。 年少組は、自分で給食を食べることや、クラスのみんなで同じ給食を食べることに慣れてきます。給食の前には、野菜や肉、魚などの写真を使って、身体に良い栄養について話をしたり食材クイズなどをしたりしながら、少しでも苦手な食材に「挑戦してみよう」という気持ちありません。しかし、将来必須のツールです。子どもも大人も、当たり前のツールとして正しく使いこなすことで、デジタルトランスフォーメーションが起こると言われています。 日本のICT教育は黎明期を終え、過渡期に突入しました。本校もまだまだ過渡期です。ICTが日常に溶け込むには、まだ時間がかかります。我々大人ができることは、教育についての見方・考え方をアップデートし続けながら、歩みを止めないことではないでしょうか。(理科専科 吉金佳能)1年生が初めてiPadを持って登校箸も上手に扱えるようになりました年少組は栄養について学びましたみんなで食べる楽しさを伝えますHosen NewsICT教育体験会の様子になるように指導しています。家庭では食べない物も、みんなといっしょならおいしく楽しく食べられるようになると良いと考えています。 4歳児になると、巧緻性も発達してきますので、スプーンやフォークから箸へ移行します。最初はぎこちなく食べにくそうな様子もありましたが、成長し、箸が使えることは特別うれしく、友だちと教え合いながら喜んで取り組む姿がありました。また、茶碗を持つことで姿勢を正すなど、マナーの意識も身に付いてきます。 年中組になると、グループでの生活が始まります。それと同時に食事当番も始まります。同じ席の友だちに、グループの当番の子が責任をもって配膳をするのです。食器も箸も1人に1組ずつ、1対1の数の対応を理解していきます。経験をするからこその学びの姿です。この経験を土台に、年中組は年長組へと進級に向けての成長をつなげていきます。 このように、幼稚園では食事を通して心身ともに成長する過程を大切に保育をしています。

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