Hosen News 私が宝仙小学校に奉職したのは、今から42年前の昭和56年でした。三年生の担任でクラスの人数は19人だけでした。 その頃、小学校のクラス定員は、28人です。しかしその学年は、入学時38人しかいなかったそうです。一・二年は1クラスにまとめ、副担任と2人体制で過ごしました。 検討されたのが、保護者が魅力を感じるポイントを見極め、宝仙小学校を志望する人数を増やすための取り組みです。その結果、「中学受験の成果を上げる」という方針が立てられました。そのため、その頃の学校目標は、『「高い学力」と「豊かな情操」』という優先順位でした。 私は7年目に最初の六年生を担任しました。今年が15回目の6年担任となります。それだけ中学受験算数を指導しているといえます。しかし、解き方を教え込む指導はやりたくありませんでした。楽しくなければ児童は算数に興味を感じない。何より解き方を工夫して考えるようにできることこそ、児童が受験を乗り切る力になると 子どもたちは目・耳・舌・鼻・皮膚を通じて生じる5つの感覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)を使って、生活を進めたり、遊びを楽しんだりしています。 160号では、『五感を使った生活や遊び』の『触覚』『視覚』の様子をお伝えします。 『触覚』『視覚』 夏の暑い時期、実際に素手や素足で砂、水、泥、絵の具に触れながら、サラサラ、どろどろ、ぬるぬる等どんな触感かを感じ、それがどのように変化するのか?を楽しみながら遊ぶ経験を大切にしています。いう思いがあったからです。 中学受験で成果が出て、小学校の受験生も増え、クラス定員が38名になりました。「高い学力」が定着したからこそ、学校の教育目標は『「豊かな情操」と「高い学力」』と優先順位を変えることができました。 先生方のたゆまぬ努力が、今の宝仙学園小学校を作りました。この先も努力を忘れずに進んでいけば、さらなる高みに到達することと信じています。 (6年松組担任 千葉忠茂 )12全校遠足1年/読売ランド(昭和54年4月)卒業遠足6年/八景島シーパラダイス(令和2年3月)年少組は裸足になって、絵の具を浸した布の上で足をペタペタさせ、大きな紙に足型をつけて遊びました。「冷た~い!」「ぬるぬるしてる!」足の裏で絵の具を感じながら、絵の具のついた足で紙の上を恐る恐る歩いてみると、「わぁ!」自分の足型がつき大喜びでした。 ドロドロの泥に手を入れ、手が泥に浸っていく様子を眺めたり、泥が手から流れていく様子を「なんでだろう?」と見つめたりしている満三歳空組です。自分の手と泥との関係性を実体験の中で学んでいます。宝仙学園小学校宝仙学園幼稚園『「豊かな情操」と「高い学力」』の優先順位へ。五感を存分に使って、生活や遊びを楽しんでいます。
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