宝仙季報 No.163
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宝仙学園高等学校共学部 5年G組妹尾美玖宝仙学園中学校共学部 教諭山下良太宝仙学園中学校共学部 1年E組早川侑太郎宝仙学園高等学校共学部 4年B組内田知宏宝仙学園中学校共学部 1年D組須田有咲宝仙学園中学校共学部 1年F組堂前 紬 私は中学2年生から宝仙祭執行部に所属し、今年度副委員長を務めました。執行部は、1年間かけて宝仙祭に向けて準備をします。5年生にとっては今年が最後の宝仙祭なので、「今までで1番楽しい文化祭にしたい」という思いを胸に、駆け抜けた1年でした。 今年は飲食が解禁となり、校庭にはキッチンカーや出店が並びました。校庭が多くの人で賑わっている様子を見て、本来の文化祭の活気が戻ってきたように感じました。不安を抱えながらも無事に宝仙祭を終えることができたのは、心強い執行部の仲間、先生方の支えのお陰です。学校の一大イベントの運営に副委員長として携わることができ、貴重な体験になりました。 高校の授業で読んだ「神様」という小説。私が文学に惹かれ、国語教師になるきっかけとなった「運命の一冊」です。 本校では、生徒に読書習慣が身につくような取り組みを日々行っています。先日の文化祭では読書プレゼンコンテストを開催し、たくさんの生徒が素晴らしい発表をしてくれました。優勝した廣瀬さん(3年E組)が取り上げた作品は、夏目漱石の「こころ」。15歳の彼女がこの作品と出会い、抱いた感想は会場全員の心を打つものでした。こうした取り組みを通して、生徒一人一人が、人生の手助けとなる「運命の一冊」に出会えるよう、国語科の教員として尽力して参ります。 僕は宝仙学園の学校生活の中で、この学校は「好奇心」を多く育てることができると感じています。 校舎内が迷路のようになっているから、まだ入ったことがない通路などに入ってみたくなったり、理数インターの授業で、自分は何をすれば相手を喜ばせることができるのだろうと考えたり、先生たちが個性的な人たちばかりなので、それぞれの先生の癖を観察してみたり、生まれて初めて本物の井戸を触ってみたり…、仮に失敗しても、別の方法でまたやれば良いという環境にあるから、好奇心がなくならない。そうやってやり繰りしているうちに、別の好奇心も生まれてくる。そういう意味でも、たくさんの勉強ができる学校だと思っています。 僕は宝仙祭で、4年B組のクラス企画「金田一少年の事件簿」の劇の監督をやりました。最初は練習に役者たちも集まらず、宝仙祭までに仕上がるかも怪しかったです。しかし本番が近づいてくるにつれて、クラスメイトたちの士気も上がり、自分のやる気もますます湧いてきました。 もちろん監督をやるのはすごく大変でしたし、徹夜して作業を終わらせなければいけない日もありましたが、仕上がりを見て、「監督をやってよかった」と思えたので、すごくうれしかったです。B組のみんなには感謝の気持ちしかありません。今年の宝仙祭で監督として学んだことを大切にし、将来的にリーダーとして活躍できる人物になりたいと思っています。 私は林間学校の実行委員長を務めました。小学生の頃はグループをまとめる機会も多かったため、挑戦してみようと思い、立候補しました。中学校は小学校よりも人数は多いため、顔も名前も知らない人が多く、少し不安でしたが、もう1人の委員長や委員の人たちと一緒に、より良いものにできるよう努めました。やることは多くて大変でしたが、そういったことも含めてすべてが楽しい経験となりました。 当日は、実行委員、委員長、生徒の1人として、いろいろな役割がありました。それらをきちんと果たしながら、楽しむことができたと思います。疲れも達成感も学びも得られる、とても充実した時間を過ごせました。 当初、文化祭は災難にあふれていました。ここ数年のコロナ禍を引きずっていた上に、季節外れなインフルエンザの流行など。実際に私のクラスは学級閉鎖になり、5日間の自宅待機の羽目になりました。準備日には復活できたものの、状態はゼロから。正直言って、絶望的な状況でした。しかし、宝仙祭を盛り上げたいという気持ちがやはりみんなにあったのか、当日までに間に合わせることができました。完成し、飾り付けが終わった時の、あの達成感と幸福感は忘れることはありません。 クオリティは劣るかもしれませんが、目が回るような日々を、私は楽しかったと胸を張って言えます。来年は今回を超えるつもりで楽しく挑む予定です。7一番楽しい文化祭に 運命の一冊との出会い 好奇心がなくならない 監督として学んだこと 私の役割 忙しくも

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